これは、京子がピラミッドから帰った翌日の話。
京子は、おでんの餅巾着を買うために商店街をルンルンと歩いていた。
京子「ルンルンルン♪」

その時、道端にいたパリピが京子に話しかけてきた。
パリピ「ちょっとそこの姉ちゃん、一緒に伊万里焼でアールグレイでもどうかい?」

星形のサングラスをかけた典型的なパリピである。
京子「私は今、餅巾着のお使いに言っているの!」
パリピ「そんなことより俺と」
京子「私、パリピって嫌い!」
パチーン!
パリピ「うぎゃあ、痛い!」
パリピは京子に平手打ちを食らい、泣きながら逃げていった。

京子はパリピが嫌いである。なぜなら、京子が街を歩いているとこのようなことが、日常茶飯事であるからである。
京子は、自然と人を惹きつける力があるため、老若男女問わず、よく話しかけられるが、どうもパリピは受け入れられないらしい。
京子が歩き出すと、京子はまた別の人に話しかけられた。
男「最強古書店どこかわかりますか?」

京子「貴方の目の前にあるわ」
男「ダンケ シェーン」
こんな風に、京子はよく話しかけられる。
再び、京子は歩き始める。
しばらく歩いたところで、京子は12時の方角に、パリピの大群を確認した。

京子がジロジロとみているうちに、忽ちのうちに、パリピ大群に囲まれてしまった。
京子「何よ! 私は餅巾着で忙しいのよ!」
京子が言っても、パリピ軍団は立ち退かない。パリピが喋り始めた。
パリピ「そうは問屋が卸さないねぇ」
パリピ「姉ちゃん、さっきはうちのパリピがお世話になったそうじゃあないか」ウェー
パリピ「お返しにアンタにも、このパリピサングラスをかけてもらおうじゃあないか」ウィー
京子が最後の手を使おうとした瞬間、商店街の向こう側から別のパリピ集団が歩いてきた。
その数、凡そ1200人。
現代の大名行列である。

京子を囲むパリピ達は、一目散に逃げていった。
京子はこちらに向かってくるパリピ大名行列を見るや否や驚いた。
京子「あ! お姉ちゃん! どうして?」
行列の先頭を歩いていたのは、京子のお姉ちゃんだった。

姉「京子が心配だったから、私、頑張ったのよ」
ピュー!
姉の口笛の合図で、パリピ行列の人々は散らばっていった。
姉はサングラスを外すと、間違えなくその顔は姉であった。京子と瓜二つの美しい顔をしている。

京子「でも、どうして私が危険な状況にあることがわかったの?」
姉「それは、おでんに入れる大根がなかったためよ」
表面上ではこう言うが、本当は京子が一人で買い物にいくのが心配だったのである。姉は極度のシスコンであると共に、超過保護者なのである。
京子「もう! お姉ちゃんったら、お姉ちゃんなんだから!」
京子はそう言って、姉と手を繋いで、餅巾着専門店へ歩み始めた。
